なぜ人は、疑似科学やオカルトにだまされるのか?

 疑似科学やオカルトに騙されるのは,ひとえに科学的知識,論理的思考能力の欠落だろう.儲け話の類の場合,「儲けられるならなぜそれで儲けないのか」と疑えば,すぐに相手の論理の破綻に気づく.超能力者が本当にいるならば,世界中の人がそれを知っていてもおかしくない.何故ならば,そんな素晴らしい能力を持っている者がいれば,マスメディアはこぞって取り上げるし,話題は止まることなく広がっていくだろう.

 信じる心というのは大事だが,疑うことを忘れてしまえばそれはただの妄信であり,狂信に過ぎない.正しい科学的知識を持ち(だからこそ勉強は大切なのだが),科学的推論能力や論理的な思考能力を養わなければならない.そうすれば,疑似科学やオカルトに騙されることはあり得ない.


 なぜ人は、疑似科学やオカルトにだまされるのか? - ITmedia

 「ささいなことでも、『なぜ』と意識的に問い直してほしい。その背景には必ず理由があるのだから」

 さらに、“インチキ”を見破るには、「そんなことができるのなら、どうしてこうしないのか」と考えてみることが大切だと言う。

 スプーン曲げができるのならば、どうして金属加工技術として役立てないのか。そんな能力をもった人を生産ラインにずらりと並べれば、次々と金属加工が施され、たちまち製品が出来上がる。簡単に大もうけができる話なら、その勧誘員自体が大金を手にしているはずであり、そもそもそんなおいしい話を他人に教えるのか。「3週間で英語がペラペラになる教材」といった宣伝文句が本当なら、なぜ、その販売員はペラペラではないのか…。そう考える心のゆとりが必要だ。

 楽して得を取りたいという「欲得」と「思い込み」、それに「非合理的思考」が結合するとき、人はとめどもなく危うい「だまし」の深みにはまっていく、と安斎さんは警告する。
     なぜ人は、疑似科学やオカルトにだまされるのか? - ITmediaより引用

 疑うことは悪いことではない.それによって,「なぜ」という意識が生まれ,より正しい方向へ進むことが出来るかもしれないから.ただし,あくまで論理的推論に基づいて疑うのであり,無闇やたらに疑ったり反発するのはいけない.それだと,ただの反抗期だから.