ビクターの販促用USBメモリにウイルス混入

 ビクターの販促用USBメモリーにウイルス、挿すだけで感染の恐れ - ITPro

 日本ビクターは2008年11月28日、同社が販売促進用に配布したストラップ型USBメモリーの一部にウイルスが混入していたことを明らかにした。Windowsの自動再生(オートラン)機能を悪用するため、該当のUSBメモリーをパソコンに挿入するだけで感染する恐れがある。駆除方法や問い合わせ先などは、同社サイトに掲載されている。

ウイルス混入が明らかになったのは、2008年7月から11月までに配布されたUSBメモリー(図)。ウイルス混入の可能性があるUSBメモリーの台数は1015。混入しているウイルスは、オンラインゲームのIDとパスワードを盗むもの。同社の情報によれば、対象となるオンラインゲームは「Lineage」「World of Warcraft」「R.O.H.A.N」など。
     ビクターの販促用USBメモリーにウイルス、挿すだけで感染の恐れ - ITProより引用

 Windows Vistaは,初期設定でUSBメモリを差し込むと自動実行されるようになっている.そのため,USBメモリを差し込んだだけでマルウェアに感染する危険がある.Windows XP/2000では,差し込んだだけではautorun.infは解釈されないが,マイコンピュータをダブルクリックしたり,エクスプローラで開いた場合でも,アイコンをダブルクリックして開くとautorun.infが解釈される.

 USBメモリからマルウェアに感染しないためには,次のような方法を取ればよい.右クリックでドライブを開いたり,エクスプローラでツリーから開けば,「autorun.inf」は解釈されないので,マルウェアが自動実行されて感染するという心配はない.また,レジストリ設定を変更することで,「autorun.inf」を無効化する方法がある.また,US-CERTは他の方法を推奨している.レジストリの設定やUS-CERTの推奨設定に関しては,詳しくは関連[1]を参照して欲しい.

 その他の最低限の対策としては,アンチウイルスソフトをきちんと導入することで,大概のUSBメモリ感染型のマルウェアは検出出来る.また,アプリケーションコントロールやプロセス監視機能のあるファイアーウォールソフトを導入することで,Autorunによって勝手に不正なファイル実行されても,それを防ぐことが出来る.(関連[2])

関連:
[1] USBメモリ経由のマルウェア感染が猛威を振るっている - セキュリティ組織や企業が警告 -
[2] ファイアーウォールソフトの性能比較 2008年11月版